「何もないところでつまずく」「ちょっとした段差でヒヤッとする」——そんな経験が増えていませんか。じつは、つまずきやすい人にはいくつかの共通点があります。そして転倒は、骨折から要介護につながる大きなきっかけ。この記事では、つまずきやすい人に共通する3つの特徴と、その改善エクササイズを理学療法士がわかりやすく解説します。
なぜ「つまずき」が危険なのか
高齢者の転倒は、骨折や寝たきりの引き金になりやすく、要介護状態につながる主要な原因のひとつです。とくに怖いのが、何もない平らな場所での“すり足つまずき”。これは加齢による体の変化が原因で起こり、裏を返せばトレーニングで予防できるということでもあります。まずは、自分に当てはまる特徴がないか確認していきましょう。
つまずきやすい人に共通する3つの特徴
①つま先が上がっていない(すね前の筋力低下)
歩くときに足首を持ち上げる「前脛骨筋(すねの前の筋肉)」が衰えると、つま先が下がり、わずか数ミリの段差にも引っかかります。スリッパが脱げやすい、足音が「ペタペタ」と大きい人は要注意です。
②股関節がかたく、足が前に出ない
股関節まわりがかたくなると歩幅が小さくなり、すり足になります。足を後ろへ伸ばす動き(股関節の伸展)が出にくくなると、地面を蹴る力も弱まり、前に進みづらくなって足が引っかかりやすくなります。
③体幹が弱く、バランスを保てない
お腹や背中の体幹の筋肉が弱いと、片足立ちの瞬間に上半身がぐらつきます。歩行は「片足立ちの連続」。体幹が安定していないと、少しのつまずきでも姿勢を立て直せず、転倒につながってしまいます。
つまずきを防ぐ 改善エクササイズ3つ
①つま先上げ(すね前の筋力アップ)
椅子に座り、かかとを床につけたままつま先をぐっと持ち上げて2秒キープ。ゆっくり下ろします(10回×2〜3セット)。立って壁に手を添えて行うと、より効果的です。
②もも上げ+足の後ろ伸ばし(股関節の柔軟性)
壁や椅子につかまり、ももを高く上げて3秒キープ。次に同じ足を後ろへ大きく伸ばします。股関節を前後にしっかり動かすことで、歩幅が自然に広がります(左右各10回)。
③片足立ち(体幹・バランス強化)
机や手すりに軽く手を添え、片足を床から少し浮かせて10〜30秒キープ。慣れてきたら支えを少しずつ減らします。1日数回、歯みがきのついでなどに行うと続けやすいです(左右各10〜30秒)。
つまずきやすさ セルフチェック
- 平らな場所でもつまずくことがある
- スリッパやサンダルがよく脱げる
- 歩くと足音が大きい(ペタペタ鳴る)
- 片足立ちが10秒続けられない
- 歩幅が狭く、すり足になっている
2つ以上当てはまる方は、転倒予防のサインかもしれません。今日のエクササイズを毎日の習慣に取り入れてみてください。
まとめ
つまずきやすい人の共通点は、①つま先が上がらない ②股関節がかたい ③体幹が弱い、の3つ。どれも、つま先上げ・もも上げ&後ろ伸ばし・片足立ちのエクササイズで改善できます。「つまずき」は体からの大切なサイン。早めの対策で、転ばない・骨折しない体を一緒につくっていきましょう。
次回予告
当チャンネルでは「一生歩ける体づくり」をテーマに、理学療法士が予防のコツを毎週お届けしています。チャンネル登録で最新の動画をお見逃しなく。


コメント