「最近、手や足がいつも冷たい気がする……」そんなお悩みを抱えていませんか?
高齢者の冷え性は決して珍しくありません。65歳以上の約60%、75歳以上では約80%が冷え性に悩んでいると言われています。
でも、「歳だから仕方ない」と放っておくのは危険です。冷えは免疫力の低下や転倒リスクの上昇とも深く関係しています。
この記事では、高齢者の冷え性の原因と、今日から実践できる5つの温活習慣をわかりやすくご紹介します。
なぜ高齢者は冷えやすいの?主な4つの原因
①筋肉量の低下
体の熱の約60%は筋肉で作られます。加齢とともに筋肉量が減ると、熱を生み出す力が弱まり、体が冷えやすくなります。
特に「ふくらはぎ」は“第2の心臓”とも呼ばれ、血液を心臓へ送り返すポンプ機能を担っています。ふくらはぎが弱ると、全身の血流が悪くなります。
②血管の老化・硬化
年齢を重ねると、血管が硬くなり血流が滞りやすくなります。毛細血管も減少するため、手足の先まで温かい血液が届きにくくなります。
③自律神経の乱れ
体温を調節するのは自律神経の役割です。加齢で自律神経の機能が低下すると、外の気温の変化に素早く対応できなくなります。
④栄養不足
鉄分・たんぱく質・ビタミンEが不足すると、血液の質が低下し、冷えを悪化させます。食欲が落ちやすい高齢者は特に注意が必要です。
今日から始めよう!5つの温活習慣
①ふくらはぎ運動(毎日10分)
椅子に座ったまま、かかとの上げ下げを1日30回×3セット行いましょう。ふくらはぎの筋ポンプが働き、全身の血流がアップします。テレビを見ながらでも簡単にできますよ。
👉 転倒予防にも効果的!詳しくは転倒予防の運動5選をご覧ください。
②ぬるめのお風呂(38〜40℃、15分)
熱すぎるお湯は逆効果。38〜40℃のぬるめのお湯にゆっくり15分つかると、副交感神経が優位になり、毛細血管が広がって血行が促進されます。毎晩の習慣にしましょう。
③体を温める食事
ショウガ・ネギ・根野菜(ごぼう・にんじん)には体を内側から温める効果があります。食事は温かいものを意識して、1日3食しっかり食べましょう。
また、たんぱく質(肉・魚・大豆)をしっかり摂ることで、筋肉量を維持し、熱産生能力を高めることができます。
👉 食事と介護予防の関係はフレイルを遠ざける食事術も参考にしてください。
④お腹・腰まわりの保温
内臓は体温に敏感です。腹巻きや腰まわりを温かく保つことで、全身の血流改善につながります。薄手の腹巻きを1枚プラスするだけで、冷えの感じ方がずいぶん変わります。
⑤こまめな水分補給(温かい飲み物で)
「冷えているのに水分?」と思うかもしれませんが、血液の流れを保つには水分が欠かせません。冷たい飲み物は避け、白湯やほうじ茶など温かい飲み物を1日6〜8杯(コップ1杯200ml)飲みましょう。
👉 水分補給の大切さは高齢者の脱水予防もあわせてどうぞ。
血流サポートにサプリメントも活用しよう
日々の食事や運動に加えて、サプリメントで血流をサポートするのもひとつの方法です。
DHC ナットウキナーゼは、納豆に含まれるナットウキナーゼを配合したサプリメントです。血液のサラサラ状態をサポートし、末梢血流の改善が期待できます。毎日の習慣に取り入れやすいカプセルタイプです。
※サプリメントは食品ですが、服薬中の方は必ず医師・薬剤師にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 冷え性と低体温症は違うのですか?
はい、違います。冷え性は手足などの末端が冷たく感じる状態で、体の中心部の体温は正常なことが多いです。一方、低体温症は体の中心温度が35℃以下に下がる危険な状態で、意識障害を起こすこともあります。冷え性の方でも、ひどい寒さの日は低体温症のリスクがあります。
Q2. 電気毛布や湯たんぽは使っていいですか?
適度な使用は問題ありません。ただし、高齢者は皮膚感覚が鈍くなっているため、低温やけどに注意が必要です。直接肌に当てず、タオルに包んで使用しましょう。寝ている間のつけっぱなしも避けてください。
Q3. 病気が原因で冷えることはありますか?
あります。糖尿病・甲状腺機能低下症・貧血・動脈硬化などが原因で末梢血流が悪化し、冷えを引き起こすことがあります。「最近急に冷えがひどくなった」「他の症状もある」場合は、かかりつけ医に相談しましょう。
Q4. 冷え性に効くツボはありますか?
「三陰交(さんいんこう)」は冷え性に効果的なツボとして知られています。内くるぶしの上、指4本分のところにあります。お風呂後に温めながら押すと効果的です。
Q5. 若い頃は冷え性でなかったのに、なぜ年をとると冷えるの?
加齢により筋肉量が減り、血管が硬化し、自律神経の機能も低下するためです。これらは避けられない変化ですが、運動・食事・入浴習慣で十分に改善が期待できます。
まとめ
高齢者の冷え性は「加齢のせいだから仕方ない」と諦める必要はありません。筋肉を動かし、温かい食事をとり、入浴で体を温める——この3つだけでも大きく変わります。
| 習慣 | 実践のポイント |
|---|---|
| ふくらはぎ運動 | 1日30回×3セット |
| ぬるめの入浴 | 38〜40℃で15分 |
| 体を温める食事 | 生姜・根野菜・たんぱく質 |
| お腹・腰の保温 | 薄手の腹巻きを活用 |
| 温かい水分補給 | 白湯・ほうじ茶を1日6〜8杯 |
「冷えは万病の元」とも言います。毎日の小さな習慣の積み重ねが、健康で自立した生活を守ります。今日から1つだけでも始めてみましょう!
参考文献
- さくら会訪問歯科「高齢者の8割が冷え症に悩んでる?その原因と対策とは」
- 足ふみ健康研究所「血流の低下や筋肉量の減少、高齢者に特有の冷え性の原因と対策とは」
- 日本医師会「どちらも血行の異常から」医の広場138号

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