高齢者の脱水は命にかかわる!1日7回の水分補給で防ぐ方法

「のどが渇いてから水を飲む」——実は、これが高齢者にとって一番キケンな習慣です。

高齢になると、のどの渇きを感じるセンサーがにぶくなります。気づかないうちに体の水分がへり、「かくれ脱水」になっていることも。

脱水は熱中症だけの問題ではありません。脳こうそく・心きんこうそく・転倒・認知機能の低下にもつながります。

この記事では、高齢者が脱水を防ぐための「1日7回の水分補給ルール」をご紹介します。

【結論】「のどが渇く前に飲む」が正解

高齢者の脱水予防は、「のどが渇く前に、決まったタイミングで飲む」ことがもっとも効果的です。

1日に必要な水分量は約1,200〜1,500mL(食事以外の飲み物から)。コップ1杯(約200mL)を1日7回に分けて飲むだけで、この量をクリアできます。

なぜ高齢者は脱水になりやすいのか?

高齢者が脱水になりやすい理由は、おもに3つあります。

原因くわしく
体内の水分量がすくない成人は体重の約60%が水分。高齢者は50〜55%まで減少
のどの渇きを感じにくい脳の「口渇中枢」の機能が加齢で低下する
トイレを気にして水分をひかえる「夜中に起きたくない」と水を飲まない方が多い

とくに注意が必要なのは「かくれ脱水」です。体重の1〜2%の水分がうしなわれた状態で、本人に自覚がないまま進行します。

かくれ脱水のサインはこちらです。

  • なんとなくだるい・つかれやすい
  • 手先や足先が冷たい
  • 口の中がネバネバする
  • 皮ふをつまんでもどりが遅い(3秒以上)
  • 尿の色が濃い

1日7回の水分補給タイムスケジュール

「いつ飲めばいいかわからない」という方のために、具体的な7回のタイミングをまとめました。

タイミング目安量ポイント
① 起床時コップ1杯寝ている間に約500mL失われている
② 朝食時コップ1杯味噌汁やスープもカウントOK
③ 10時ごろコップ1杯おやつタイムにお茶を
④ 昼食時コップ1杯食事中の水分も大切
⑤ 15時ごろコップ1杯午後の活動前にひと口
⑥ 夕食時コップ1杯汁ものを1品つけると◎
⑦ 就寝前コップ半分飲みすぎると夜間トイレの原因に

合計:約1,300mL。これで1日に必要な水分量をほぼカバーできます。

冷蔵庫にメモを貼ったり、スマホのアラームを活用するのもおすすめです。

何を飲めばいい?おすすめの飲みもの

ふだんの水分補給には水・麦茶・ほうじ茶がベストです。

  • 水・麦茶:カフェインがなく、胃にやさしい
  • ほうじ茶:カフェインがすくなく飲みやすい
  • 味噌汁・スープ:塩分もとれて一石二鳥

避けたい飲みもの:

  • コーヒー・緑茶の飲みすぎ → 利尿作用で逆に水分が出ていく
  • アルコール → 脱水を悪化させる
  • 甘いジュース → 血糖値が上がりやすい

大量にあせをかいたときや体調がすぐれないときは、経口補水液が効果的です。医師からも推奨されている大塚製薬の「OS-1」は、体に必要な電解質をすばやく補給できます。

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夏だけじゃない!冬の「かくれ脱水」にも要注意

脱水は夏だけの問題ではありません。

  • 冬場:暖房で室内の湿度が下がり、皮ふや呼吸からの水分蒸発がふえる
  • 春・秋:気温差がはげしく、汗をかいていることに気づきにくい

厚生労働省の「健康のために水を飲もう」推進運動でも、季節を問わずこまめな水分補給がすすめられています。

▶ 関連記事:眠れない夜とサヨナラ!高齢者がぐっすり眠れる5つの習慣

よくある質問(FAQ)

Q. 1日にどれくらい水分をとればいいですか?

A. 食事以外の飲みものから約1,200〜1,500mLが目安です。コップ1杯(200mL)を7回に分けると、むりなくとれます。

Q. 水分のとりすぎは体に悪いですか?

A. 一度に大量に飲むと「水中毒」のリスクがあります。こまめに少しずつ飲むのがポイントです。心臓や腎臓に持病のある方は、医師に相談してください。

Q. 経口補水液とスポーツドリンクはどうちがいますか?

A. 経口補水液はスポーツドリンクより塩分が多く、糖分がすくないのが特徴です。脱水時の回復には経口補水液が適していますが、ふだんの水分補給には水やお茶で十分です。

Q. 夜中のトイレが心配で水を飲みたくないのですが…

A. 就寝前はコップ半分ていどに抑え、そのぶん日中にしっかり飲むようにしましょう。夜間の水分を減らしても、1日の総量は確保することが大切です。

▶ 関連記事:「尿もれ」は介護への入り口?転倒・フレイルを防ぐための3つの予防習慣

まとめ:水分補給は最もかんたんな介護予防

  1. のどが渇く前に、決まったタイミングで飲む
  2. 1日7回、コップ1杯ずつで約1,300mLをカバー
  3. ふだんは水・麦茶・ほうじ茶でOK
  4. 大量のあせや体調不良時は経口補水液を活用
  5. 季節を問わず、毎日つづけることが大切

水分補給は、お金もかからず、今すぐ始められるもっともかんたんな介護予防です。まずは「起きたらコップ1杯の水」から始めてみてください。

参考文献

  • 厚生労働省「健康のために水を飲もう」推進運動
  • 総務省消防庁「令和6年 熱中症による救急搬送状況」
  • 大塚製薬工場「経口補水液の正しい使い方」
  • 谷口英喜ほか「高齢者介護における体液管理」2016年
  • 国立長寿医療研究センター「介護予防ガイド 実践・エビデンス編」2021年

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