「血圧が少し高めだけど、薬を飲むほどではない」「自覚症状がないから気にしていない」
そんな声をよく聞きます。
しかし高血圧は“サイレントキラー”と呼ばれるように、気づかないうちに血管・脳・心臓・腎臓へ静かにダメージを重ね、結果として フレイル(虚弱)や介護が必要な状態を早める大きな要因です。
今日は、高血圧と介護予防の関係をわかりやすく解説し、今日からできる小さな対策をご紹介します。
1. 高血圧は“老化スピード”を上げる
高血圧が続くと、以下の3つが進みやすくなります。
- 脳梗塞・心臓病
- 慢性腎臓病
- 動脈硬化
これらはすべて
「要介護につながる病気のトップグループ」です。
特に動脈硬化は、
筋肉への血流低下 → 歩行スピード低下
脳血流の低下 → 認知機能低下
といった形でフレイルの加速装置になります。
2. 高血圧は“認知症の隠れた原因”
高血圧はアルツハイマー型認知症だけでなく、脳血管性認知症にも深く関連します。
血圧が高いほど、
- 脳の小さな出血(微小出血)
- 脳の白質変性(情報の通り道の劣化)
が起こりやすくなり、注意力低下・歩行の不安定・物忘れなどの症状が早く出やすくなります。
脳の健康を守るためにも、血圧管理は重要な“土台”なのです。
3. 高齢者の高血圧が見逃されやすい理由
高齢者では次のような理由で気づかれにくくなります。
- 自覚症状がほとんどない
- 変動が大きく、診察時だけ正常化することも(仮面高血圧)
- 「年齢だから」と放置しがち
- 食事量が少なくても塩分だけは多いパターンが多い
そのため、家庭での血圧測定が最も信頼できる指標になります。
4. 今日からできる「血圧を下げる生活の介護予防」
💧① 朝1杯の水で“血液の流れ”を整える
高齢者は夜間に水分不足になりやすく、朝の血圧が上がりがちです。
起きたらコップ1杯の水で血流が安定します。
🥢② “ちょい塩”を意識しない、“出汁と酸味”で味付け
味が薄いときに”塩を足す”というのはお勧めできません。その場合は以下の方法で味付けしましょう。
・昆布、かつお、しいたけの出汁で旨味UP
・酢、レモン、ゆずで酸味UP
この工夫で、塩分を減らしても満足感が高くなります。
🚶③ 1日10分の“ゆっくり散歩”
必ずしも速く歩く必要はありません。
10分 × 2回だけでも血圧を下げる効果が示されています。
😌④ 深呼吸は”体内で生成できるクスリ”になる
深呼吸を行うと、副交感神経が優位になり、血管がやわらかく開くため、血圧が下がりやすくなります。
1分間、ゆっくり息を吐くだけでOK。
5. 高血圧対策は、介護予防の“全身リセット”
血圧が整うと、
- 脳の血流が改善
- 心臓の負担が減る
- 歩行が軽くなる
- 疲れにくくなる
結果として、外出・運動・コミュニケーションが自然に増え、フレイル予防の好循環が生まれます。
“血圧を整える”ことは、身体機能の維持・向上を助ける最も効果的な習慣のひとつです。
まとめ
高血圧は「静かに進むリスク」ですが、早めに手を打てば血管はまだまだ回復します。
今日から、水・出汁・散歩・深呼吸の4つを生活に取り入れて、10年後の健康を守りましょう。
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次回予告
次回は、「骨粗しょう症は“転倒リスクの倍増装置”──骨を守る生活習慣」をテーマに、高齢者に多い疾病シリーズをお届けします。


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