糖尿病は“血糖の病気”であり“筋肉の病気”──フレイルを遠ざける血糖コントロール

生活習慣病・疾病別対策

「糖尿病は血糖値が高くなるだけの病気」

……そう思っていませんか?

実は糖尿病は、血管だけでなく筋肉をじわじわ蝕む病気 です。

筋肉が減ると、

  • 転びやすくなる
  • 体力が落ちる
  • 活動量が減る
  • 介護が必要になりやすくなる

という悪循環に入ってしまいます。

今日は、糖尿病とフレイル(虚弱)の深い関係、そして今日から始められる“筋肉を守る血糖コントロール”についてお話します。


1. 糖尿病は“筋肉を減らしやすい”病気

糖尿病では、インスリンというホルモンが働きにくくなります。

インスリンは本来、

  • 糖をエネルギーとして細胞に届ける
  • 筋肉の合成を助ける

という役割があります。

つまり、糖尿病が進むと筋肉に栄養が届かず、筋肉が減りやすい状態になるのです。

特に高齢者は、もとから筋肉が減りやすいため、糖尿病があると サルコペニア(筋肉減少症) のリスクがさらに上がります。


2. 筋肉が減ると“介護リスク”が急増する

筋肉は「第2の心臓」と呼ばれるほど重要な組織です。(厳密な第2の心臓は「ふくらはぎ」)

  • 姿勢維持
  • 歩行
  • 代謝
  • 転倒予防

すべてに関わっています。

筋肉が減ると、

  • 歩行スピードの低下
  • 立ち上がりが遅くなる
  • 疲れやすい
  • 転倒

につながり、要支援・要介護へ移行しやすくなります。

糖尿病は“血糖の病気”であると同時に“老化を早める病気”でもあるのです。


3. 糖尿病を防ぐ・改善するための3つの柱

必ずしも厳しい食事制限は必要ありません。

続けやすい生活習慣がむしろ効果的です。


🍚① 「食べる順番」だけでも血糖値は変わる

食事のコツは次の通り:

  1. 野菜やきのこ、海藻から食べる(ベジタブルファースト)
  2. たんぱく質(魚・肉・豆腐)を食べる
  3. 最後にご飯やパンなどの炭水化物

この順番にするだけで、食後の血糖上昇がゆるやかになります


🏋️② “食後10分歩き”が最強の血糖ケア

筋肉を動かすと、インスリンがなくても血糖が筋肉に取り込まれて下がりやすくなります。

特に効果的なのが食後10〜15分の軽いウォーキングです。

これだけで血糖値の急上昇を抑え、筋肉の維持にもつながります。

座りっぱなしが多い高齢者こそ、短い歩行が武器になります。


🍗③ たんぱく質を“3食に分けて”とる

高齢者は一度に吸収できる量が限られるため、朝・昼・夕の3回に分けてたんぱく質をとるのが効果的です。

目安は体重1kgあたり1.0〜1.2g/日

例(体重60kgの人)
→ 60〜72g/日(卵3個+ヨーグルト+魚か肉1回で達成)

筋肉を守ることは、そのまま血糖コントロールにつながります。


4. 血糖管理は「脳の健康」にもつながる

医療研究では、糖尿病は認知症(特にアルツハイマー型)のリスクを上げることが明らかになっています。

その理由は、

  • 血管のダメージ
  • 脳への栄養不足
  • 炎症の増加

などが影響するためです。

つまり、血糖を整えること=脳を守ること

「認知症予防」と「介護予防」に直結します


まとめ

糖尿病は放置すると筋肉が減り、フレイルへまっしぐらという怖い側面があります。

しかし、

  • 食べ方の順番
  • 食後の短時間ウォーキング
  • たんぱく質を3食に分けてとる

この3つだけでも、血糖値も筋肉も守ることができます。

“運動も食事も無理をしない”これが続けるコツです。

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次回予告

次回は、「段差ゼロ」が未来を変える──家の“小さな危険”を減らすだけで転倒リスクは半減するをテーマにお送りします。

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