「お風呂に入るとホッとする」「湯船につかるとよく眠れる」──
その心地よさ、実は科学的にも介護予防につながることがわかっています。
入浴は体を温めるだけでなく、血流・筋肉・脳・睡眠にまで良い影響を与える万能な“生活リハビリ”といえます。
今日は、入浴の健康効果と、安全で効果的な入り方を紹介します。
入浴がもたらす4つの健康効果
🩸血流アップで全身ポカポカ
お湯に浸かると血管が広がり、血液循環が良くなります。
筋肉や関節にたまった疲労物質が流れ、肩こり・腰痛の軽減にもつながります。
東京大学の研究(2020)では、1日1回の入浴習慣がある人は、要介護リスクが約30%低いという驚きの結果もあります。
💪筋肉の柔軟性アップ
お湯の温熱効果で筋肉の緊張がゆるみ、関節の可動域が広がります。
入浴後に軽くストレッチを行うと、転倒予防や姿勢改善に効果的です。
😌自律神経を整える
お湯につかると、副交感神経が優位になり、ストレスが軽減・血圧が安定します。
特に「ぬるめ(38〜40℃)」のお湯は、心拍数を上げずにリラックス効果を高めてくれます。
💤眠りの質を高める
就寝の1〜2時間前に入浴すると、深部体温が一時的に上昇し、その後下がるタイミングで自然な眠気が訪れます。
この「体温のリズム」が、快眠と夜間転倒予防のポイントです。
入浴は“運動の代わり”にもなる
入浴中、体には水圧・浮力・温熱の3つの刺激が加わります。
これにより、
- 心拍数が軽い運動と同じ程度に上昇
- 呼吸筋が働いて肺機能を維持
- 浮力で関節への負担を軽減
実際に、要支援高齢者を対象にした研究では、週4回以上の入浴で歩行能力の維持率が向上したという報告があります(国立長寿医療研究センター, 2021)。

入浴という行為が「リハビリ、介護予防」といえますね。
今日からできる“安全・快適な入浴習慣”
🕐入浴時間のベストは「10〜15分」
長湯は血圧変動を招くおそれがあります。
肩までつかる場合は10分、半身浴なら15分を目安に。
🌡お湯の温度は「40℃前後」
熱すぎると交感神経が優位になり、心臓に負担がかかります。
「ちょっとぬるいかな」と感じるくらいが◎。
🚿入浴前後の「水分補給」を忘れずに
入浴中は汗をかいて約500mlの水分が失われると言われます。
入る前と後にコップ1杯の水を飲むのが理想的です。
🧴浴室の温度差に注意
冬場は特に、脱衣所と浴室の温度差がヒートショックの原因になります。
暖房や小型ヒーターなどで事前に温めておくのが安全です。
「お風呂時間」は心のリセット時間
入浴中は脳の緊張が解け、幸福ホルモン「セロトニン」が増えるといわれています。
お気に入りの入浴剤や香りを取り入れれば、リラックス効果はさらにアップします。
「1日の疲れを洗い流す時間」として、お風呂を心と体のケア時間にしましょう。
まとめ
お風呂は、血流を整え、筋肉をゆるめ、心を落ち着かせる“最高の介護予防習慣”。
「温めて動かす」ことが、健康寿命を延ばす鍵です。
今日も、10分の入浴で、明日の元気をつくりましょう。
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次回予告
次回は、「バランス能力」と介護予防──“転ばない体”をつくる3つのコツをテーマにお届けします。
体幹・足裏・目の働きを使った、家でもできる転倒予防トレーニングを紹介します。


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