「最近、食が細くなった」「お肉が重く感じるようになった」──
そんな変化、ありませんか?
年齢を重ねると、噛む力の低下やたんぱく質不足が静かに進みます。
しかし、この2つを意識するだけで、10年後の体力・認知機能・生活の質は驚くほど変わります。
今日は、“食べる力”を守ることが、最強の介護予防になる理由をお伝えします。
1. 噛む力(咀嚼力)の低下はフレイルの入口
「噛みにくい」「食べるのが遅い」──こうした変化の背景には、
- 歯の喪失
- 口の筋力の低下(オーラルフレイル)
- 唾液量の減少
があります。
東京都健康長寿医療センターの研究(2022年)などによると、咀嚼力が弱い高齢者は、フレイル発症率や認知機能低下リスクが高まることが報告されています。
つまり、噛む力は単に「口の筋トレ」だけでなく、脳や全身の健康を左右するものなのです。
2. 「たんぱく質不足」は筋肉のサイレント危機
加齢とともに、筋肉量は年間約1%ずつ減少することがわかっています。
特に高齢期には、たんぱく質の摂取不足が筋肉量減少(サルコペニア)を加速させます。
日本栄養・食糧学会のガイドライン(2023年)では高齢者に推奨されるたんぱく質摂取量は体重1kgあたり1.2g/日。(例:体重60kgなら72gが目安)
しかし、実際には多くの人が1日50g前後しか摂れていません。
3. 「噛む×たんぱく質」で相乗効果
咀嚼によって口の筋肉を使うと、脳血流が増え、満腹感・代謝・集中力が高まります。
そこにたんぱく質を組み合わせることで、筋肉が効率よく合成され、体全体の活性化につながります。
🦷 噛むことで得られる主な健康効果
- 唾液の分泌促進(口腔内の清潔維持)
- 脳の覚醒(集中力アップ)
- 食べ過ぎ防止(肥満予防)
💪 たんぱく質を補う食品例
- 魚、肉、卵、大豆製品、乳製品
- 特に「まごわやさしい」食材(豆・ごま・わかめ・野菜・魚・しいたけ・芋)を意識
4. 今日からできる“食べる力トレーニング”
🦷① 毎食「30回噛む」習慣
噛む回数を増やすことで、
・顎周囲の筋肉を刺激
・唾液分泌を促進
・満腹中枢を活性化
→ 食べすぎ防止と代謝アップにつながります。
🍗② 朝にたんぱく質をプラス
朝食はパンとコーヒーだけ、という方も多いですが、
ゆで卵・チーズ・ヨーグルト・納豆などを加えるだけで、筋肉維持に必要なアミノ酸が朝からしっかり届きます。
💧③ 水分と一緒に「食べやすい環境」を整える
口の渇きは噛みにくさの大敵です。
食事前に一口の水や緑茶を飲むだけで、咀嚼効率が上がります。
5. 「食べること」は「生きる力」
介護現場では、「食べる力がある人は元気」という言葉がよく使われます。
それは、食べる=体力・認知力・意欲を保つ行為だからです。
噛む力を維持し、バランスよく栄養を摂ることは、「自分で生きる力」を育てる最も身近なトレーニングなのです。
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まとめ
🦷 よく噛み、🍳 よく食べる──それだけで体は変わります。
噛む力とたんぱく質の黄金バランスが、10年先の健康と自立を支える最強の“食の介護予防”です。
次回予告
次回は、「脳を鍛える毎日の習慣」──考える・感じる・笑うが認知症を遠ざけるをテーマに、脳の健康を保つ“生活のコツ”をお届けします。


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